カルティエ
カルティエはフランスの伝統ある装飾品のブランドです。その創業は、創始者ルイ=フランソワ・カルティエがマスタージュエラーとしての称号を獲得した1847年に遡りますが、この頃はアール・ヌーボーやアールデコ華やかなりし時代であり、宝飾品のブランドとしてカルティエは着実に発展していきましたが、ルイ=フランソワ・カルティエの孫の代になると、ルイ、ピエール、ジャックの3人のカルティエの孫達が、ルイはパリを、ピエールはロンドン、ジャックはニューヨークとそれぞれ活躍の場を求め、海外に雄飛したのでありましたが、ここの頃に現在のカルティエの基礎が出来たと言って良いでしょう。
特に長男のルイ・カルティエは、ジュエラーとして卓越した才能をあらわし、常にジュエリーの可能性を模索する、アバンギャルドなジュエラーとして、カルティエの革新に寄与しました。ルイ・カルティエの考案したプラチナを使った、ガーランドスタイルは、カルティエのジュエリーブランドの名前を世界に轟かせました。
カルティエはジュエラーとしても有名を馳せましたが、時計の分野でも、早くから装飾時計と言える分野に手を染めていました。特に初期のブラジルの飛行士アルベルト・ベルトサントス=デュモンのために、操縦桿から手を離さないで、時計が見られる時計、今で言う腕時計を製作しました。その頃の時計と言えば、懐中時計しか携帯時計はありませんでしたから、画期的なアイデアと言えますし、現在の腕時計の原型を、カルティエが考案したと言う事は驚きです。またカルティエと言えば、ルイ・カルティエが考案したミステリークロックが有名です。今でも製造されているモデルですが、時計の針が宙に浮いているように見える時計ですが、当時から話題を呼んで、人々の関心を集めました。
カルティエを単なるジュエラーとしてみるのは誤りです。一種のアート工房と見なすべきで、ジュエリービジネスの分野やライター時計と言った幅広い分野でで成功するばかりか、アートの世界でも数々の傑作を残しています。ジャン・コクトーとの共同制作で、「ジャン・コクトーの剣」やオーバル型のゴドロン装飾のライターや歴史的なジュエリーを数多く生み、その顧客にはイギリス王室を始め各国の王室の名前が並び、その技術力と高い美術的センスは、個人レベルの域を逸脱していると言えます。まさに正真正銘のセレブ御用達のジュエリーブランドと言えます。現在はスイスのコングロマリット、リシュモンの傘下にあります。